【肥育と繁殖】
和牛農家といっても、すべての和牛農家がお肉となる肥育牛を飼っているわけではありません。じつは和牛農家は大きく2つの業態に分かれます。
①繁殖農家
②肥育農家
ちなみに、「いぶさな農場」はこの両方を行っています。
両方行う農家のことを
③一貫生産農家
と言います。
今回は肥育農家について書いてみます。
【②肥育農家のお仕事って?】
~出荷までの簡単な流れ~
①子牛セリで10ヶ月前後の子牛を購入 (子牛の体重約250~380㎏)
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②購入した子牛を約28~30か月程になるまで肥育する (肥育牛の体重約700~1000㎏)
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③市場に出荷、枝肉にして格付け評価を受け値決めをする (枝肉重量約400~600㎏)
⇓
④枝肉の代金を受け取る
体重はだいたいの範囲です。
【購入する子牛ってどうやって選ぶ?】
子牛セリには規模にもよりますが数百頭の子牛が並びます。
その中からそれぞれの理想に合った子牛を短時間で選んでセリ落としていきます。
子牛の値段は病気をしてない子牛を除いて30~100万円といったところでしょうか。
肥育素牛(セリで購入する子牛)を購入するときは、それぞれの肥育農家さん毎に独自の基準があるようです。
・血統だけで選んで、その子牛がセリにかけられた時に見て判断する人。
・気になる牛をチェックしてセリ前に牛を見て判断する人。
・雄か雌どちらかしか買わない人。
・農場のブランドイメージに合う牛しか買わない人。
などなど、肥育農家さん毎にこだわりを持って子牛を選定しています。
話を聞くとよくよく研究されていて驚きます。肥育して得られた経験から分析して独自の目を養っています。ここで高すぎる子牛を買うと利益が減りますし、安い子牛ばかりを買うと太りが悪いとかサシが入らないなどの問題が起きて損失が出てしまいます。
持ち帰って20か月後に、今日買った牛がどうなっているのか瞬間瞬間で判断しています。
全国の肥育農家さんが子牛セリには集まります。各子牛セリ市場を転々としながら何十頭も買っていきます。
子牛セリで購入した子牛はエサをたくさん食べさせて20カ月で500~600㎏太らせて、一番高く売れるA5等級のお肉になるように肥育していきます。
簡単にまとめましたが、エサを食べさせるだけではなくそこには色々な工夫や手間もかかります。話したいことがたくさんあるのですが、そこはまた別のコーナーで話ししたいと思います!